及川光博は実写化王子!「相棒」以外も魅力的な出演テレビドラマ、映画を紹介

更新:2021.12.7

ブレない王子キャラで愛される「ミッチー」こと及川光博。歌手としてデビューした彼ですが、ドラマ『相棒』の「神戸尊」役で俳優のイメージも定着していますよね。 この記事では、歌も演技もこなす及川光博が出演した役柄と作品について紹介します。『相棒』以外の彼の演技も気になるという方は必見ですよ。

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及川光博は生い立ちから王子だった!華麗なるプロフィール

まずはミッチーこと及川光博の華麗なるプロフィールをご紹介します。

及川光博(おいかわみつひろ)は、1969年10月24日生まれの50歳(2020年5月現在)、東京都大田区出身です。身長175cm、血液型はB型。

両親は薬剤師で、お手伝いさんが数人いる裕福な家庭に生まれます。あだ名の「ミッチー」は、幼少の頃に母から呼ばれていたあだ名をそのまま使っているんだとか。

育ちが良く美少年だった及川は小学校から女子にモテモテ。学業も優秀で私立の成城学園中学校入学時の偏差値は81だったそうです。「頭いい!」と驚きですね。

その後、エスカレーター式で大学の法学部へ進学しますが、彼の夢は芸能界デビュー。ライブハウスで「ミッチロリン星の王子様」として活動していたところをスカウトされ、26歳の時『モラリティー』で歌手デビューを果たします。

1998年にドラマ『WITH LOVE』で俳優活動をスタート。『利家とまつ』『龍馬伝』『八重の桜』とNHK大河ドラマにも出演し着実に実績を重ねていきます。2016年には『とと姉ちゃん』で朝ドラことNHK連続テレビ小説に初出演。さらに、ドラマ『相棒』の2代目相棒「神戸尊」役に起用され、不動の人気を獲得しました。

【出演作品一覧】映画やテレビドラマに出演し続ける及川光博

【映画】                         

『漂流街 THE HAZARD CITY』(2000年)

『連弾』(2001年)

『天国から来た男たち』(2001年)原作『天国から来た男たち』

『盲獣vs一寸法師』(2002年)原作『盲獣』『 一寸法師』『踊る一寸法師』

『1980』(2003年) 『キューティーハニー』(2004年)原作『キューティーハニー」

『CASSHERN』(2004年)

 『IZO』(2004年)

『春の雪』(2005年)原作『豊饒の海 第一巻・春の雪』                        

『明日の記憶』(2006年)原作『明日の記憶』                        

『日本沈没』(2006年)原作『日本沈没』                        

『大奥』(2006年)      

『20世紀少年 -第1章- 終わりの始まり』(2008年)原作『20世紀少年』                        

『クローンは故郷をめざす』(2009年)                         

『プライド』(2009年)原作『プライド』                        

『相棒 -劇場版II- 警視庁占拠! 特命係の一番長い夜』(2010年)                         

『相棒シリーズ X DAY』(2013年)                         

『相棒 -劇場版III- 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ』(2014年)                         

『イン・ザ・ヒーロー』(2014年)                         

『小野寺の弟・小野寺の姉』(2014年)原作『小野寺の弟・小野寺の姉』                        

『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』(2015年)                         

『僕だけがいない街』(2016年)原作『僕だけがいない街』                        

『相棒 -劇場版IV- 首都クライシス 人質は50万人! 特命係 最後の決断』(2017年)

『サクラダリセット 後篇』(2017年)原作『サクラダリセット』                        

『祈りの幕が下りる時』(2018年)原作『祈りの幕が下りる時』                        

『七つの会議』(2019年)原作『七つの会議』                        

『君は月夜に光り輝く』(2019年)原作『君は月夜に光り輝く』                        

『引っ越し大名!』(2019年)原作『引っ越し大名三千里』 

【テレビドラマ】                         

『WITH LOVE』(1998年)

『氷の世界』(1999年)                         

『晴れ着ここ一番』(2000年)                         

『オヤジぃ。』(2000年)                         

『Love Revolution』(2001年)

『恋がしたい恋がしたい恋がしたい』(2001年)                         

『五瓣の椿』(2001年) 原作『五瓣の椿』                        

『ぼくの魔法使い』(2003年)

 大河ドラマ(NHK)                         

『利家とまつ』(2002年)                         

『龍馬伝』(2010年)                         

『八重の桜』(2013年)                         

『マンハッタンラブストーリー』(2003年)                         

『古畑任三郎 すべて閣下の仕業』(2004年)原作「古畑任三郎」シリーズ                        

『白い巨塔』(2004年) 原作『白い巨塔』                        

『ミステリー民俗学者 八雲樹』(2004年)原作『ミステリー民俗学者 八雲樹』

『富豪刑事』(2005年)原作『富豪刑事』 

『女王蜂』(2006年)原作『女王蜂』

『西遊記』 第2話(2006年)

『吾輩は主婦である』(2006年)                         

『誰よりもママを愛す』 第11話(2006年)                         

『のだめカンタービレ』(2006年)原作『のだめカンタービレ』                        

『私の頭の中の消しゴム』(2007年)                         

『ホテリアー』(2007年)                         

『山おんな壁おんな』(2007年)原作『山おんな壁おんな』                        

『ヒットメーカー 阿久悠物語』(2008年)                         

『相棒』(2009年〜 2012年、2017年、2019年)

『トッカン 特別国税徴収官』第8話〜最終話(2012年)原作『トッカン 特別国税徴収官』 

『ラッキーセブン スペシャル』(2013年                         

『信長のシェフ』(2013年)原作『信長のシェフ』                        

『メイドインジャパン』(2013年)                         

『半沢直樹』(2013年)原作「半沢直樹」シリーズ                        

『半沢直樹II・エピソードゼロ~狙われた半沢直樹のパスワード~』(2020年)

『影武者 徳川家康』(2014年)原作『影武者徳川家康』                        

『ビター・ブラッド〜最悪で最強の親子刑事〜』(2014年)原作『ビター・ブラッド』 

『悪貨』(2014年) 原作『悪貨』                        

『手裏剣戦隊ニンニンジャーVS仮面ライダードライブ 春休み合体1時間スペシャル』(2015年)                         

『アイムホーム』(2015年)原作『アイ’ム ホーム』                        

『掟上今日子の備忘録』(2015年)原作『掟上今日子の備忘録』                        

『坊っちゃん』(2016年) 原作『坊ちゃん』                        

『スミカスミレ 45歳若返った女』(2016年)原作『スミカスミレ』                        

『とと姉ちゃん』(2016年)                         

『A LIFE〜愛しき人〜』(2017年)                         

『明日の約束』(2017年)                         

『がん消滅の罠〜完全寛解の謎〜』(2018年)                         

『ハケン占い師アタル』(2019年)                         

『グランメゾン東京』(2019年) 

及川光博の魅力!長年愛される人柄とは

俳優デビューした1998年から2020年現在まで、毎年連ドラに出演を果たしている及川光博。彼が長く愛される理由を考えてみましょう。

中学ですでにファンクラブが出来るほど人気者だった及川は、バレンタインに廊下を歩くだけでチョコを60個もらった伝説があるそうです。それを妬んだ男子が及川につけたあだ名が「キザオ」。そのイジメから逃れるため、歌や演劇、勉強をがんばったと言います。

また、芸能界デビューを目指していた頃「ミッチロリン星の王子様」と名乗って活動していたのも、芸能関係者の目に止まるための作戦だったとか。

歌手として毎年欠かさず全国ツアーを行っているところも及川の魅力。女性ファンを「ベイベー」と呼び、シャアのコスプレで熱唱する姿からは妥協のないファンファーストの精神が伝わってきます。

木村拓哉を「たっくん」、宮藤官九郎を「カンクちゃん」など、あだ名で呼ぶのも相手との心の距離を近づけるためだそう。そんな気遣いができるのは、華麗な王子キャラを完成させるまでに苦労した経験があるからではないでしょうか。

そしてその人柄こそが、及川がファンからも業界内からも長く愛され続けている理由なのでしょうね。

デビュー当時の彼についてもっと知りたい方は「ミッチーバイブル」ともいえるこちらの書籍もお薦めです。

著者
["棚橋 和博", "笹川 清彦", "棚橋 和博", "笹川 清彦"]
出版日

ここからは、そんな

【映画原作】『天国から来た男たち』(2001年)

バイオレンスアクション映画で知られる三池崇史監督の『天国から来た男たち』の原作は、出版社勤務からフリーの記者となった林洋司の同名小説。

エリート商社マンの早坂は、出張先のフィリピンで身に覚えのない麻薬不法所持の罪で投獄されます。

フィリピンの刑務所は無実さえも金で買わなければならない無法地帯。早坂は、そこに投獄されている日本人の吉田に誘われ、麻薬売買を手伝うハメに陥ります。さらに、ヤクザに追われる吉田に巻き込まれ刑務所を逃亡する早坂。

三池監督ならではのテンポのいい映像で展開される破天荒なストーリーと、アッと驚く結末が見どころ。及川光博は早坂がフィリピンで出会う人々の1人、柏木役で友情出演しています。

三池崇史が実写化した作品を知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

三池崇史の監督した作品一覧!実写化した38作品の原作と映像の見所を紹介!

著者
林 洋司
出版日

 

【映画原作】『盲獣』『一寸法師』『踊る一寸法師』(2002年)

日本のホラー小説の草分け、江戸川乱歩の3作品をミックスした映画が『盲獣vs一寸法師』です。

盲目の男が作り出す「触感芸術」で埋め尽くされた地下室を舞台に、男と踊り子の倒錯的な共同生活を描いた『盲獣』。
 

怪しい小男が風呂敷包みから人間の腕を落とした事をきっかけに、名探偵、明智小五郎が猟奇殺人事件に挑む『一寸法師』。

あるサーカス団の美しい玉乗り娘が姿を消し、その後テントの上に狂気の風景が浮かび上がる『踊る一寸法師』。

盲獣と一寸法師が巻き起こす狂気に満ちた犯行を明智小五郎が解明していく物語で、及川光博は容疑者の1人、運転手の蕗屋を演じました。怖いもの見たさのような魔力がある乱歩の原作は、一度は体験する価値ありです。

著者
["江戸川乱歩", "落合教幸"]
出版日

【映画原作】『キューティーハニー』(2004年)

1973年に誕生した『キューティーハニー』は、漫画家、永井豪の代表作です。

主人公の如月ハニーは、女の子の姿をしたアンドロイド。首のチョーカーのスイッチで女戦士「キューティーハニー」に変身し、ハニーの能力を狙う犯罪組織パンサークローとの戦いに挑みます。

『新世紀エヴァンゲリオン』で知られる庵野秀明監督が手がけた実写映画では、如月ハニーは商社のOL。得意の七変化を駆使して謎の秘密結社と戦います。

及川光博は悪役のブラック・クロー役で登場。1969年生まれの及川は「ハニーフラッシュ!」という雄叫びとともに全裸になって変身するハニーにドキドキしていた世代ではないでしょうか。きっとノリノリで悪役を演じたのでしょうね。

詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。

『キューティーハニー』は半年の連載で、なぜ伝説となれたのか?名作に関する7の事実!

著者
永井 豪
出版日
2013-12-20

【映画原作】『豊饒の海 第一巻・春の雪』(2005年)

『豊饒の海』は、三島由紀夫の生涯最後の小説。『春の雪』『奔馬』『暁の寺』『天人五衰』の4巻からなる輪廻転生の物語です。

明治末期、幼馴染として育った華族の清顕と聡子。聡子はしだいに清顕を慕うようになりますが、清顕に突き放されて皇族と婚約を交わします。その時初めて自分の気持ちに気がついた清顕と聡子との禁断の恋の物語。

清顕の脇腹にある3つのホクロが全巻を通しての重要なポイントとなっています。

第1巻『春の雪』の耽美な世界が映像化された行定勲監督の映画で、及川光博は聡子に求婚する洞院宮治典王殿下を演じました。

この作品の完成直後に割腹自殺をした三島由紀夫。原作を読めば、その時の心情が伺い知れるかもしれませんね。詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。

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著者
三島 由紀夫
出版日

 

【映画原作】『明日の記憶』(2006年)

渡辺謙の初主演映画『明日の記憶』の原作は、荻原浩の同名長編小説。進行の早い若年性アルツハイマーの恐ろしさと、全てを忘れていく夫を受け入れる妻の姿を描いたリアリティのある作品です。

主人公の佐伯雅行は広告代理店勤務の50歳。充実した生活を送っていましたが物忘れがひどくなり、病院を受診すると「若年性アルツハイマー」の診断が下されます。ショックと焦りで混乱する中、妻すら認識できなくなって行く雅行。

及川光博は、雅行に若年性アルツハイマーの診断を下す大学病院の医師、吉田武宏を演じています。

この作品が映画化されたきっかけは、自身も白血病の経験のある渡辺謙が原作に感銘を受け、作者・荻原に映画化を希望する手紙を送ったこと。

詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。

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著者
荻原 浩
出版日
2007-11-08

【映画原作】『日本沈没』(2006年)

『日本沈没』は、1973年に刊行され、上下巻で約400万部を売り上げた小松左京の大ベストセラー小説。都市で起こる震災の様子など、日本の未来を予言したような描写に驚かされる作品です。

主人公の小野寺俊夫は深海調査艇「わだつみ」の操縦士。日本海の海底に走る不審な亀裂を発見し、科学者に報告しますが相手にされません。しかし、コンピュータのシュミレーションの結果、日本が10ヶ月以内に沈没すると判明。日本列島は大パニックに陥ります。

2006年の映画版では、原作にはない架空の兵器が登場するなどストーリーや人物設定を大幅に変更。及川光博が演じる深海調査艇の操縦士、結城達也の運命も、映画と原作では大きく違っています。

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著者
小松 左京
出版日

【映画原作】『20世紀少年』(2008年)

浦沢直樹の人気漫画『20世紀少年』。

1970年代、子供たちは滅亡へと向かう地球の姿を「よげんの書」に描いて楽しんでいました。1997年、大人になったケンジは「よげんの書」どおりに世の中が破壊されていることに気づき、その黒幕を突き止めるため動き始めます。

膨大な伏線が張り巡らされた原作を、実写映画では『終わりの始まり』『最後の希望』『ぼくらの旗』の3部に分けて公開。浦沢直樹自身が脚本を手がけた実写版は、原作とは展開が大きく異なっているため原作は要チェックです。

及川光博は『第1章- 終わりの始まり』にロックバンドのボーカリストとして登場。ビジュアル系バンド「ナイトメア」を従えて熱唱する及川は必見ですよ。

原作の詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。

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著者
[]
出版日

【映画原作】『プライド』(2009年)

『プライド』は、オペラ歌手の世界をテーマにした一条ゆかりの人気漫画です。

主人公は裕福なお嬢様の麻見史緒と貧しい苦学生の緑川萌。ある日、父の会社が倒産し無一文になってしまった史緒は、萌と同じナイトクラブで歌手として働き始めます。ともにオペラ歌手を目指す2人のプライドを賭けた女の闘いと成長を、一条ゆかりがゴージャスに描く物語。

漫画の世界を妥協なく再現した実写映画で、及川光博はレコード会社のキザな副社長、神野隆を演じています。実はこのキャスティングは一条ゆかり直々のご指名だったそう。原作のキャラクターに、及川光博自身との共通点を探しながら読むのも面白いですね。

映画では原作の途中までしか描かれていませんが、原作はとても感動的なラストを迎えます。ぜひ映画も続編を作ってほしいですね。

著者
一条 ゆかり
出版日
2012-07-18

【映画原作】『小野寺の弟・小野寺の姉』(2014年)

『小野寺の弟・小野寺の姉』は人気脚本家の西田征史が書いた初めての小説。

小野寺進は33歳独身で入浴剤を作る会社の調香師。姉のより子も40歳独身で眼鏡店に勤務しています。両親を亡くしてから仲良く暮らして来た2人は、ある理由から恋愛に億劫になっていました。ある日、仕事で「ありがとうの香」を探していた進は絵本作家の薫に出会い、より子にも気になる人が現れて2人の日常が変わり始めます。

不器用な2人の日常生活の中に描かれた小さな幸せに心がほっこりする物語です。心癒されたい時、ぜひ読んで見てください。

西田征史自身が監督と脚本を務めた映画で、及川光博はより子が想いを寄せるコンタクトレンズの営業マン、浅野暁を演じました。

著者
西田 征史
出版日

【映画原作】『僕だけがいない街』(2016年)

三部けいの人気漫画『僕だけがいない街』は、「リバイバル」という過去に遡れる能力を持つ藤沼悟が主人公。

ある日、悟の母が何者かに殺され、悟はリバイバルによって1988年に戻されます。そこで起こる連続誘拐殺人事件と母の殺害の関係に気づいた悟。母を救うため真相を探り始めます。

この作品の魅力は「リバイバル」が悟の意志とは無関係に現れ、そこで起こる悲劇を救うまで無限に繰り返されるところ。実写映画は原作とはまったく違うオリジナルの結末になっているため、2つの結末を比べてみるのも面白いですよ。

及川光博が演じる悟の小学校時代の担任、八代学はこの物語のキーパーソン。原作では、映画で描かれなかった八代の複雑な過去を知ることができます。

著者
三部 けい
出版日
2013-01-25

【映画原作】『サクラダリセット』(2017年)

『サクラダリセット』は河野裕による長編小説。超能力者の町「咲良田」を舞台にした青春サスペンスです。

主人公は、世界を3日間巻き戻せる能力「リセット」を持つ春埼美空と、見聞きしたことを忘れない「記憶保持」の能力を持つ浅井ケイ。過去を再生し未来を変える力を持つ2人が協力し、世界を悲しみから救うために立ち上がります。

7巻に及ぶ原作は4巻までが前半、5巻からが後半とされており、映画も前後篇の2部に分けて公開されました。

及川光博は『サクラダリセット 後篇』で、咲良田の超能力者を管理する管理局室長、浦地正宗役で登場。ケイ達と対決する及川のラスボス感が見どころ。

映画では描ききれない膨大な伏線を楽しむためにも原作は必読です。

著者
河野 裕
出版日
2016-09-22

【映画原作】『祈りの幕が下りる時』(2018年)

『祈りの幕が下りる時』は、東野圭吾の「加賀恭一郎」シリーズの最終作。

加賀恭一郎が所属する日本橋署管内で、アパートでの女性絞殺事件と河川敷でのホームレス焼死事件が発生します。2つの事件の関連性を疑い捜査に乗り出した加賀。やがて事件は、加賀の出生の秘密へと繋がっていきます。

この作品は、加賀が日本橋署にやって来たシリーズ8作目『新参者』からの謎が明らかになるミステリーであると同時に、2組の親子の強い絆が描かれた家族の物語でもあります。
 

人気シリーズを締めくくる記念すべき作品で、及川光博は行方不明になっている元中学校教師、苗村誠三を演じています。映画では描かれなかった苗村の詳しい動向を原作でぜひチェックしてください。

著者
東野 圭吾
出版日
2016-09-15

【映画原作】『七つの会議』(2019年)

中堅企業で起こる不祥事を描いた池井戸潤の小説『七つの会議』。

主人公は大企業の子会社「東京建電」の万年係長、八角民夫。「居眠り八角」の異名を取るぐうたら社員です。ある日、トップセールスマンの営業一課長、坂戸のパワハラ騒動が起こります。訴えたのはなんとぐうたら社員の八角。

謎に包まれた坂戸と八角の関係と会社の不可解な人事、そして企業の裏側に潜む闇の中で生き抜く会社員たちの姿を描く物語です。

及川光博は、いきなり営業一課長に抜擢される「万年二番手」の平凡な男、原島万二を演じました。

原作は8話で構成される連作短編集で、1話ごとに会社の秘密が明らかになる展開。次を読まずにはいられなくなる一気に読みに最適な作品です。詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。

小説『七つの会議』の元ネタ、結末は?作品の見所を最後までネタバレ紹介!


 

著者
池井戸 潤
出版日
2016-02-19

【映画原作】『君は月夜に光り輝く』(2019年)

『君は月夜に光り輝く』は、第23回電撃小説大賞を受賞した佐野徹夜のデビュー作です。

月の光を浴びると皮膚が光る「発光病」を患い、余命わずかの高校生、渡良瀬まみずは、お見舞いに来た同級生、岡田卓也に「死ぬまでにやりたいこと」の代行を頼みます。しぶしぶ引き受ける卓也と無理難題を依頼するまみず。病室で会話を交わすうち2人はしだいに惹かれていきます。

永野芽郁と北村匠海が主演の映画では、及川光博はまみずの父、深見真役で若い2人の脇を固めています。

ファンタジックなストーリーと読みやすい文章で、生と死の意味を問いかけるこの作品は、若者から高い支持を集めました。イラストレーターloundrawによる美しい装丁も魅力の1つ。詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。

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著者
佐野 徹夜
出版日
2017-02-25

 


 

【映画原作】『引っ越し大名三千里』(2019年)

江戸時代の「国替え」を描いた映画『引越し大名!』の原作は、土橋章宏の小説『引っ越し大名三千里』です。

藩士とその家族全員が引っ越す一大プロジェクト、国替え。姫路藩主の松平直矩は、またしても日田(大分)への国替えを命じられます。しかも引越し奉行に抜擢された書庫版の片桐春之介は「カタツムリ」と呼ばれるひきこもり侍。国替えの知識ゼロの春之介が一世一代の大仕事に挑みます。

歌や踊りも加わりさらにコミカルな映画では、及川光博が合計7回の国替えで「引越し大名」の異名を取った松平直矩を演じています。

原作者の土橋章宏は『超高速!参勤交代』など時代小説にに新風を吹き込んだ作家。『引っ越し大名三千里』も痛快で読みやすい作品です。詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。

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著者
土橋章宏
出版日
2016-05-12

【テレビドラマ原作】『五瓣の椿』(2001年)

『五瓣の椿』は、1959年に刊行された山本周五郎の時代小説。

ある日、火事にあった家の焼け跡から3人の焼死体が発見されます。3人の身元は、その家に住む女おそのと夫の喜兵衛、そして娘のおしのだと判明。その後、江戸では現場に椿の花びらが残される連続殺人事件が起こり、与力の千之助は火事で死んだはずのおしのを疑い始めます。

この物語は、純粋な娘が父を苦しめた母とその不倫相手に恨みをはらす復讐劇でありながら、法で裁けない罪人に罰を与える「法の限界」をテーマとするとても近代的な感覚の作品。刊行以来何度も映像化されているロングセラーです。

及川光博は2001年のHNK金曜時代劇で、おしのに復讐される男の1人、香屋清一を演じました。

著者
周五郎, 山本
出版日

【テレビドラマ原作】『白い巨塔』(2004年)

『白い巨塔』は大学病院の医局に渦巻く人間ドラマを描いた山崎豊子の長編小説です。

天才的なオペの腕を持ちながら患者より出世を重視する外科助教授、財前五郎と、正義感が強く常に患者を第一に考える内科助教授の里見脩二。1つの医療ミスをめぐる裁判での2人の対決と医学会の腐敗が描かれたこの作品は、1965年の刊行後に社会の要望に応えて続編が執筆されるほど大きな反響を呼んだ作品です。

財前の勝訴で終わった『正編』に続き『続・白い巨塔』として遺族の控訴以降から有名なラストまでが描かれました。

及川光博は、唐沢寿明主演の『白い巨塔』に病院側の弁護士、国平学文役で出演。癌に冒された財前を冷ややかに見捨てる及川の演技は必見。

詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。

小説『白い巨塔』あらすじなどをネタバレ解説!財前にはモデルがいた!?

著者
山崎 豊子
出版日

【テレビドラマ原作】『ミステリー民俗学者 八雲樹』(2004年)

『ミステリー民俗学者 八雲樹』は、金成陽三郎原作、山口譲司の作画による漫画。天狗などの日本に伝わる民間伝承を研究する「民俗学」をテーマにしたミステリー作品です。

『金田一少年の事件簿』の原作も手掛けた金成陽三郎による本格ミステリーであり、青年向け漫画ならではのお色気シーンも魅力の作品。

主人公の八雲樹は有名な民俗学者、鳥越教授の助手。イケメンなのにダサいファッションと天然ボケで「万年助手」とバカにされていました。亡くなった民俗学者の父の足跡を辿るため日本各地を巡っている八雲樹は、そこで奇怪な事件に巻き込まれます。

及川光博は、民俗学の知識を活かして事件を解決する主人公、八雲樹役。実はこれが及川初主演作品です。

著者
["山口 譲司", "金成 陽三郎"]
出版日

【テレビドラマ原作】『富豪刑事』(2005年)

『富豪刑事』は1978年に刊行された筒井康隆の推理小説。

捜査一課の刑事、神戸大助は大富豪の御曹司。キャデラックを乗り回し高級葉巻を吹かしているため「富豪刑事」と呼ばれていました。大助は父から提供される巨万の富を駆使し、金に糸目をつけない大胆なトリックで事件を解決して行きます。

主人公を女性の「神戸美和子」に変えた同名のドラマは、さらにスケールアップした美和子の富豪ぶりが見どころです。

及川光博は、神奈川県警刑事部長の大谷重男役で第一シリーズの最終話に登場。第一シリーズには筒井康隆自身も俳優として出演しています。

刑事が大富豪という筒井康隆ならではの斬新なアイデアの原作は、時代を超えて子供から大人まで楽しめる作品。詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。

筒井康隆のおすすめ傑作文庫!力強い作風が面白い5作品

著者
筒井 康隆
出版日
1984-01-12

【テレビドラマ原作】『女王蜂』(2006年)

横溝正史の「金田一耕助」シリーズの一つ『女王蜂』。

昭和26年、伊豆南方の月琴島に住む大道寺智子は、数日後に東京の祖父のもとへ引っ越す予定でした。しかし、祖父のもとに「あの娘をよびよせることをやめよ」という脅迫状が届き、智子の護衛を依頼された金田一は月琴島へと向かいます。

島を出た金田一と智子がホテルに到着すると、そこで謎の殺人事件が続発。金田一は19年前に起きた智子の実父の死との繋がりを調べ始めます。

及川光博は、稲垣吾郎の「金田一耕助」シリーズ第三弾となる『女王蜂』で、美青年の多門連太郎を演じています。

『女王蜂』は、20年に渡る人間ドラマを描く長編小説ですが、横溝作品独特の猟奇的な雰囲気が抑えられた読みやすい作品です。
 

著者
横溝 正史
出版日
1973-10-15

【テレビドラマ原作】『のだめカンタービレ』(2006年)

『のだめカンタービレ』はクラシックブームを巻き起こした二ノ宮知子の人気漫画です。

千秋真一は指揮者を目指す音大生。イタリア留学が実現せず行き詰まっていたある日、泥酔した挙句ひどい悪臭のゴミ屋敷で目が覚めます。その部屋で美しいピアノソナタを奏でていた「のだめ」こと野田恵との出会いが千秋の運命を大きく変えて行きます。

この作品は、クラシック音楽を通して千秋とのだめの成長をコミカルに描く青春ストーリー。クラシックの知識がなくても楽しめる作品です。

上野樹里玉木宏が主演のドラマ版で、及川光博は音楽評論家の佐久間学を演じました。ドラマと原作で見た目のギャップが激しすぎる佐久間。ぜひ原作をチェックしてみてください。

詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。

二ノ宮知子のおすすめ漫画ランキングベスト5!『のだめカンタービレ』の作者

著者
二ノ宮 知子
出版日
2002-01-08

【テレビドラマ原作】『山おんな壁おんな』(2007年)

『山おんな壁おんな』は、デパートで働く女子社員を描いた高倉あつこの漫画。

老舗デパートのバッグ売り場で働く青柳恵美は、売上ナンバーワンのエースでしかも美人。そんな恵美の悩みは壁のような「貧乳」でした。ある日、恵美と同じ売り場に山のような「巨乳」を持った毬谷まりえが配属され、対照的な2人の女の戦いが始まります。

原作者の高倉あつこは『ハゲしいな!桜井くん』など、痛快なコメディで知られる漫画家。『山おんな壁おんな』も、ライバル意識を燃やしつつも仕事を頑張る女性の姿を軽快に描いた作品です。

伊東美咲と深田恭子主演のドラマでは、及川光博はデパートの御曹司で専務の奥園雅之役。奥園雅之はドラマのみに登場するキャラクターです。

著者
高倉 あつこ
出版日

 

【テレビドラマ原作】『トッカン 特別国税徴収官』

『トッカン 特別国税徴収官』は、高殿円の小説。

主人公の鈴宮深樹は晴れて国税専門官に合格し、税務署の特別徴収部門に配属されまます。しかし、特別徴収部門とは税金滞納者のなかでも悪質で高額な案件を扱う部門。深樹は冷酷な特別国税徴収官(トッカン)の鏡と、滞納者から嫌われながらも税金の徴収に奔走します。

原作は人気の「トッカン」シリーズの第1作。税金をテーマにした物語ですが、難しい専門用語は少なく読みやすい娯楽作品です。

同名のドラマで税務署と対立する弁護士の吹雪敦を演じた及川光博は、これが相棒卒業後の初出演ドラマ。吹雪は「トッカン」シリーズ第2作『トッカンvs勤労商工会』に登場し、深樹から陰で「チワワ」と呼ばれています。

著者
高殿 円
出版日
2012-05-24

【テレビドラマ原作】『信長のシェフ』(2013年)

『信長のシェフ』は、元公邸料理人の西村ミツルと漫画家の梶川卓郎による漫画。11巻から西村は原作を降りていますが、2020年現在も連載中の作品です。

戦国時代にタイムスリップした料理人のケンは、夏という女性に命を救われ、お礼として料理を振る舞います。その料理の評判を聞きつけて現れた織田信長から命じられ、専属料理人となったケン。料理の腕で信長の天下統一に力を貸して行きます。

この作品の魅力は、料理で歴史が動くという斬新なアイデア。戦国時代に工夫して作られる料理と、武将たちの人間ドラマが見どころです。

同名のドラマで織田信長を演じた及川光博。ゴージャスな装いと鋭い眼光の「織田ミッチー信長」が評判を呼び、人気を博しました。

著者
["梶川 卓郎", "西村 ミツル"]
出版日
2011-08-09

【テレビドラマ原作】「半沢直樹」シリーズ(2013年)

ドラマ『半沢直樹』の原作は池井戸潤の「半沢直樹」シリーズの2作品です。

第1作『オレたちバブル入行組』は東京中央銀行の関西支店が舞台。半沢直樹が支店長命令で5億円を融資した会社が倒産し、その裏に仕組まれた事実を暴いていきます。

第2作『オレたち花のバブル組』は大阪支店から東京に舞台を移し、老舗ホテル再建を押しつけられた半沢直樹が、銀行内部の敵と対決する物語です。

このシリーズは、中間管理職の気持ちを代弁するような半沢直樹のキャラクターで、これまでの「経済小説」のイメージを打ち破った作品。

社会現象にもなったドラマでは、及川光博が半沢直樹の同期で親友の渡真利を演じました。2020年現在、シリーズ残り2作を原作にした続編も放送予定です。

詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。

「半沢直樹」の原作小説ならではの面白さ!「倍返し」とは言ってない!?

著者
池井戸 潤
出版日
2007-12-06

【テレビドラマ原作】『影武者徳川家康』(2014年)

『影武者徳川家康』は「関ヶ原の戦いで家康は死んでいた」という大胆な発想が魅力の隆慶一郎による時代小説。

1600年、関ヶ原の戦いで徳川家康が石田三成の刺客により暗殺されます。敵方にそれを知られたくない家康側は、影武者の世良田二郎三郎を本物に仕立てて戦に勝利。その後、二代目将軍の座を狙う家康の息子、家忠と、これまで家康の側で思考を学んできた二郎三郎との戦いが始まります。

隆慶一郎が膨大な資料を調べ上げて完成させたこの作品は、読んでいるうちに「もしかするとこれが事実では?」と思わせるところが魅力。二郎三郎に密かに協力する人々の人間ドラマも見どころです。

及川光博は2014年の「新春ワイド時代劇」で石田三成を演じました。

著者
隆 慶一郎
出版日
1993-08-31

【テレビドラマ原作】『ビター・ブラッド』(2014年)

『ビター・ブラッド』は雫井脩介の警察小説で、本格ミステリー小説で知られる雫井脩介作品の中ではコメディタッチの異色作。

新人刑事の佐原夏輝は「アイスマン」と呼ばれる鍵山係長以下、個性豊かな刑事揃いの5係に配属されます。そこで夏輝がバディを組まされたのは、中年紳士の「ジェントル」こと島尾明村。実は島尾は夏輝の実の父親でした。自分を捨てた恨みから島尾に反発する夏輝。しかし事件を通してしだいに理解を深めて行きます。

ドラマ『ビター・ブラッド~最悪で最強の親子刑事~』では、佐藤健と渡部篤郎がコミカルな演技で好演。及川光博は島尾の元バディ貝塚剛久を演じました。ドラマと原作では貝塚の設定も大きく違うので要チェックです。

著者
雫井 脩介
出版日

【テレビドラマ原作】『悪貨』(2014年)

『悪貨』は島田雅彦による金融サスペンス小説。

ある日、ホームレスが拾った100万円が精巧な偽札だと判明します。同じ頃、中国のマネーロンダリング組織で潜入捜査を開始した警視庁の美人刑事、宮園エリカ。そこでエリカは偽札作りと繋がる若き富豪、野々宮冬彦と出会い、惹かれていきます。

島田雅彦はアメリカ在住時にリーマンショックを体験し、それがこの作品の執筆へと繋がったそうです。耽美な純文学のイメージが強い島田の作品の中では珍しいサスペンス小説ですが、全編に漂う異国情緒の中で描かれる、金に支配された人間の醜さと繊細な心理描写は島田ならではの世界観。

WOWOWによるテレビドラマで、及川光博は主人公の野々宮冬彦を演じました。

著者
島田 雅彦
出版日
2013-09-13

【テレビドラマ原作】『アイ'ム ホーム』(2015年)

『アイ'ム ホーム』は石坂啓の漫画。木村拓哉主演によるドラマ化を機に、タイトルを『アイムホーム』に改めた新装版が発売されました。

エリート銀行員の家路久は、事故で5年前までの記憶を失います。そのため、5年前に離婚し、その後再婚した妻と息子を認識できず、2人の顔が仮面のように見え始めた久。1つの鍵束を手がかりに自分探しを始めた久には、意外な真実が待ち受けていました。

全巻を通して、妻子の仮面は何を意味しているのか、久にとって「家庭」とは何なのかを考えさせられる奥深い作品。実写版のドラマでは久は銀行員ではなく証券マンで、妻役の上戸彩の仮面をつけた演技が話題になりました。

及川光博は久の主治医、筑波良明を演じています。

著者
石坂 啓
出版日

【テレビドラマ原作】『掟上今日子の備忘録』(2015年)

『掟上今日子の備忘録』は、西尾維新の「忘却探偵」シリーズの1つ。

何かと疑われる不幸な男、隠館厄介は、バイト先のSDカード紛失事件で犯人の疑いをかけられ、探偵の掟上今日子に調査を依頼します。今日子は寝ると全ての記憶を失う「忘却探偵」であり、寝てしまうまでに事件を解決する「最速の探偵」でもありました。

この作品は、隠館厄介を語り部に一話完結でテンポよく進む4つの物語が収められた連作短編集。今日子に恋心を寄せる厄介と、次の日には厄介のことを忘却している今日子の微妙な関係も見どころの1つ。

新垣結衣主演のドラマで及川が演じた探偵斡旋所「サンドグラス」のオーナー・絆井法郎は、ドラマオリジナルキャラクターです。

詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。

『掟上今日子の備忘録』から始まる「忘却探偵」シリーズを全巻ネタバレ紹介!

著者
西尾 維新
出版日
2014-10-15

【テレビドラマ原作】『坊っちゃん』(2016年)

夏目漱石が松山の中学校に赴任していた時の経験をもとに書かれたとされる小説『坊っちゃん』。

子供の頃から無鉄砲な性格の主人公「坊っちゃん」は、成長して教師となり四国の中学へと赴きます。しかし、生粋の江戸っ子で田舎の教師や生徒たちとウマが合わない坊っちゃん。特に教頭の「赤シャツ」の陰湿な嫌がらせに我慢がならず、同僚の「山嵐」と赤シャツを懲らしめる計画を立てます。

正義感が強い坊っちゃんの破天荒な生き方をコミカルに描き、漱石の作品のなかでも特に愛されている『坊っちゃん』。正直過ぎる人間は組織の中で損をするという、現代社会にも通じるテーマも魅力です。

二宮和也が好演したドラマでは、及川光博演じる腹黒い「赤シャツ」も好評でした。

詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。

『坊っちゃん』は結局、何が面白い?登場人物が象徴すること、性格から解説!

著者
夏目 漱石
出版日

【テレビドラマ原作】『スミカスミレ』(2016年)

『スミカスミレ』は高梨みつばによる漫画。『スミカスミレ 45歳若返った女』としてドラマ化されました。

主人公の如月澄は60歳。家庭の事情で恋愛未経験のまま年をとり「青春をやりなおしたい」と思っていました。ある日、澄の前に人間に姿を変えた黒猫の黎(れい)が現れ、黎の力で17歳に若返った澄は「如月すみれ」として高校に通い始めます。

60歳の女性が青春を取り戻すファンタジーで、中身は60歳のすみれの純粋な想いに胸がキュンとなる物語です。

ドラマでは澄の年齢やラストなど設定に違いはありますが、原作のピュアな雰囲気と胸キュン度はそのまま。澄を若返らせる黒猫のお化け、黎を演じたミステリアスな及川は必見です。

詳細が気になった方は、こちらの記事もご覧ください。

漫画『スミカスミレ』最終回までの見所ネタバレ!60歳から少女に?

著者
高梨 みつば
出版日
2014-01-24

いかがだったでしょうか。こうして振り返ってみると、やっぱりミステリアスな役柄が多い及川光博。そして普段は王子キャラなのに意外と悪役が似合ってしまうところも彼の魅力ですよね。そんな及川の演技をもっと楽しむためにも、ぜひ原作を手に取ってみてください!

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